やるせない話

Writer: Rie nishizaka

最近、化粧品関係の取引先が1件倒産した。

いや正確にいうと、会社は存続しているが社長が行方不明になったので、事実上は休眠というのだろうか。

その話を聞いたとき、私の中ではさして驚くことはなく、「やっぱり・・・」という思いのほうが強かった。
幸いなことに、うちは被害を被ることはなかったが、取引先の中にはかなりの損害を被ったところもあったようだ。

思えば、その社長と話していていつも感じたのは、話にリアリティがないということ。

自己愛が激しい性格らしく、「自分がどれだけ注目されているか」、「自分がどれほど能力があるのか」ということを嬉々としながら延々と語る。
でもその言葉のどれもがどこか嘘くさい・・・・、なぜか言いようのない不安感を抱かせる・・・。

ただ・・・・そうは言っても私にとっては大事な売上先。
その方を通じて他の仕事もご紹介いただいたりなどしていたので、あくまでもビジネスライクにお付き合いさせていただければよいと思っていた。

でもある日、以前から抱いていた不安が現実味を帯びる事件が勃発した。それは金銭問題。

期限を守らない、金額を守らない。何度か督促をしてようやく全額払う・・・そんな状況。

初めての取引でその洗礼を受け、私の中で彼に対する不信感が決定的なものとなった。

仕事自体は喉から手がでるほど欲しかったけれど、そんな会社と付き合っていては、いつかうちのブランドに傷がつく。
そう思い、それからはその会社とは距離を置くことにした。

結局・・・
その会社はクライアントや外注先と金銭面でトラブルを起こし、社長は多額の負債を抱えてしまったらしい。

現在、本人は負債の一切を踏み倒し雲隠れ中。
どれだけの負債を抱えたのかは知らないけれど、雲隠れするぐらいだから相当な額なのだろう。

取引先や従業員、家族・・・。彼を取り巻く全ての人に迷惑をかけ今彼は何を思うのだろうか。

良心の呵責に苛まれているのだろうか、それとも自分は運が悪かったと自己愛激しく自分の運命を呪っているのだろうか。

それは本人にしかわからない。

今、言えるのは、少しでも早く再起に向けて動き出してほしいということ。
それは本人のためではなく家族のため。
家族には何の責任もない。
自分が招いたことで、可愛い子供達の将来を奪うのだけは回避してほしいと思う。


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