丹治オヤジ

Writer: Rie nishizaka

さっき田舎の時の話を書いたら、急に丹治オヤジのことを思い出した。

丹治オヤジっていうのは、私が子供の頃近所に住んでたおじさんのこと。

このおじさんだけはいまでも強烈に記憶に残っている。

別に可愛がってもらったとか、世話になったとかじゃなく、はっきり言えば、恐怖という感情を初めて私の記憶に叩き込んだ人っていう意味で。

なんだかいっつもくだらないことばっかりブログに書いてるけど・・・。それはゆるしてちょ。

あれは私が小学校に上がったばかりの頃。

遊び仲間と一緒に山に探検に出かけたの。当時の遊び場所は山か田んぼだった。体も小さかったし川には絶対に近づくなと祖母に厳命されていたから。

山の探検といっても裾野からの道を歩いて、登って下りて隣町に出て、また戻ってくるっていう散歩みたいなもんなんだけど、そのときに限っては少し道に迷ってしまって正規の道から外れてしまったの。

みんなで、あ~でもないこ~でもないって言いながら歩いてたら、急に視界が明けてちっちゃい広場みたいなところにでたのね。

そこにはいろんな植物が植えてあって、まあいわゆる畑だったわけだけども、まだ小さかった私達は、隠れ家を見つけたような気分になってしまって、おおはしゃぎで「家作りごっこ」を始めてしまったの。

「家作りごっこ」っていうのは、それぞれが陣地を決めて、そこを綺麗に飾り立てて、仲間を招待するっていう、子供の遊びね。

当然自分の家を綺麗にしないといけないから、植わっている植物を引っこ抜き、庭と称する場所へ植え替え、石を拾ってきて玄関を作りとか、なんとかやっているところへ・・・・。

きたんです。丹治オヤジが・・。

「おまえらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(怒)!人の畑で何やってんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(ド怒)!」

怒るオヤジに追い回されパニクッた仲間達は散り々に。
当然ながら私も同様に逃げ回ったのだけれど、あまりの恐怖に何を思ったのか、オヤジに向かって突っ込んでいってしまうという大失態を犯した私。あのときの精神状態はいまでもわからん。

当然、オヤジに首根っこを捕まれ、肩口を持ち上げられてオヤジの顔を正面から見るはめに・・・。

そのときの顔たるや、もう鬼の形相。

そりゃそうだ。だって丹精込めて育てた畑がボロボロなんですもん。

でも私にしてみたら、そんな悪いことしてるなんて露ほども思わず、単に遊んでたらおっちゃんが襲ってきたとしか思ってないから、エグ泣き絶好調ですよ。

持ち上げられた足をブラブラするほど持ち上げられ、肩を揺すられ、怒鳴られ、子供ながらにも殺されるかもっていう恐怖を味わいおしっこ漏らした。ちびったんじゃないです、ダダ漏らししたんです。

幼い私に恐怖と羞恥を同時に植えつけた恐ろしい大人。それが、ミスター丹治です。

あ~怖い。今でもあのときの怖さを思い出すよ。

でももっと強烈だったのは、その時の丹治オヤジの顔が犬のパグにそっくりだったってこと。
ちょうど向かいの家がパグを2匹飼っていて子供ながら変な顔の犬だなぁっていっつも思ってたんだ。

その顔にほんとそっくりだった。

今でもペットショップとか行ってパグを見るとあの時のオヤジの顔&恐怖&羞恥を思い出すよ。

だからパグの顔は大っ嫌い。すっごい怖かったことと、おしっこ漏らしたことを思い出すんだもん。

丹治オヤジ・・・多分もう生きてないと思うけど、子供の頃の嫌な記憶っていうものは、なかなか忘れられないものです。


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