今、某自然素材に入れ込む香料を試作中なのだけれど・・・。
いや、香料はだいたい決まっている。香りの芳香性も決まっている。
決まっているのだけれど、基材が水だから精油そのままでは入れられない。
精油は油溶性だから、水だと上に浮いてきてしまうのさ。
そのために媒介の成分が必要なのだけれど、それはクライアントから「なるべく止めてちょ」と言われている。
あくまでも水オンリーでいきたいってことだから。
う~ん・・・・・。悩ましい。
当初は芳香蒸留水を入れてみた。
芳香蒸留水っていうのは精油を抽出する時に副産物でとれる水の事。
精油の抽出ってもともと、植物を高温の水蒸気で蒸して、その蒸気を冷却して水と油(精油)に分離させるっていう手法。
あくまで一般的な手法だけど。
芳香蒸留水は、この分離させた時の水のことを指します。
分離とはいっても、若干精油の成分が含まれているから、香りもあって微量ながら効能もある。
なのでこれを使ってみたのだけど・・・。
芳しくない(泣)
確かに香りは立つけれど非常に弱い。すぐに消えてしまう。
配合率を上げればなんとかって感じだけど、そうするとコストがかかりすぎてダメ。
実用的ではないんだなぁ。
芳香蒸留水は化粧水とかボディローションで使う分にはとてもやさしくて良い香りなのだけれど、それを香料として入れ込むのは無理があるな。
フランスからかなりの数の蒸留水サンプルを送ってもらったけど、全部だめだった。
あ~。参ったな。
いろいろ考え、試すこと数週間。
やっぱり精油でいくしか無いのかと思っている。
そうすると媒介成分はあの成分か、もしくはあれか・・・。
でもコストがなぁ。
まぁとりあえずやってみよう。
なんでもやってみないと物事は動かないしね。