禁煙治療って今はチャンピックスっていう飲み薬を使うのが主流。
保険も使えるし即効性があるので、お医者さんはこれを勧めるみたい。
だいたい3か月ぐらいかな。お薬を飲む期間は。
この間に、煙草を吸わない癖付けをするんだって。
だから、その癖がきちんとついた人は薬が切れても自然と無理なくやめられるようになるけど、癖がつかなかった人は、禁煙特有の口さみしさだったりイライラだったりが再発してまた吸ってしまう。
っていう感じ。
癖がつくかどうかは個人差もあるみたいだけど、それよりも何よりも本人の意志が重要だってドクターは言ってた。
ニコチン中毒を克服できる強い意志ってことみたいだけど。
でもこの意志っていうのが難しいらしい。
そりゃそうだろうなぁ。中毒だからやめられないんだものね。
ニコチンだって、酒だって、麻薬だって、その毒を体から抜く時が一番つらい。
周りで失敗している人を見るとやっぱり大変なんだな~って思うよ。
ついこの前まで「タバコやめれそうだよ~」って嬉しそうに話していた人が、薬の飲用期間が過ぎた途端、「一本だけ」って言って隣で吸い始めた時には唖然としたけどね。
「前より本数が少なくなったのだからいいだろう。」
「今日はまだ一本しか吸っていないからいいだろう。」
「飲んだ時にしか吸わないのだからいいだろう。」
この「いいだろう」って言葉を正当化するために、子供みたいな言い訳を並べるのを聞いてて、これが「ザ!中毒」というものなんだろうと鳥肌が立つ思いだった。
ドクターの努力も、友達の喜びも、家族の安堵も全て無いことになっちゃうんだもの。
でも仕方ないんだよ。本人は悪くない。
止めようと思う意志よりもニコチンの毒のほうが勝ってしまっただけ。
禁煙治療って言ったって、薬を止めてしまえば結局は本人の意志に頼る部分が強いのだから、これをやったら絶対大丈夫ってことではないしね。
なんだか難しいね。
すごく歯がゆく感じるよ。