バジルの精油は、ご存知のとおり、食用にも使われるバジルの葉から抽出されます。
比較的育てやすいので、ベランダで栽培なさっている方も多いのではないでしょうか。
高い神経強壮作用と消化促進作用、鎮痛作用などを持ち、風邪の引き始めや食欲のない時に、トリートメントや全身浴などで使用すれば、即効的に症状を改善させます。
私たちセラピストに言わせると、バジル精油は”疲れたときの特効薬”・・・。これほどの強壮薬はありません。
実はこのバジル。大変男性が好む香りでもあります。
当店のサロンにはもちろん男性もお客様もいらっしゃるわけなのですが、そのお客様の大半がバジルの香りが大好きです。
トリートメントで使用してほしいと言われることも多々あり、実際にご購入していかれる方もいらっしゃいました。
よく料理で使用されるハーブなので、香りとしてのなじみが深いということもありますし、たまたまバジル好きなお客様が当店に固まったということもあります。
でも、興味深い事実だったので、少し調べてみたところこんなエピソードがありました。
バジルはもともとインドが原産地なのですが(インドの伝承医学でもあるアーユルヴェーダの中には、神に捧げるための植物として記載された箇所があちこちにあるとか・・。)、ペルシャ軍達が遠征のついでに持ち帰り、それがギリシャやローマ、エジプトなどに広がっていったものらしいです。
バジルを見た古代エジプトやヨーロッパの人々は、その繁殖力の強さに目をみはり、”権力の象徴”や”生命力の源”として魔よけの道具や王族への献上品などとして大切に育てました。
古代エジプトでは、バジルを栽培するための土地を宮殿の中に作り、食事やお風呂の中などにも入れて利用していたそうですよ。
そして、皆さんご存知の、その独特のスパイシーな香りは、”精力増強”や”神経活性”をもたらすと信じられ、古代エジプトやギリシャ、ローマの王族たちは、こぞってバジルの葉で編んだ冠をかぶって自分の強さを誇示したり、戦争に行く前の兵士たちの士気高揚に利用したりしていたそうです。
ここまで書けばおわかりですね。
バジルを男性が好むのは、歴史的に受け継がれた男性の中のDNA的要素が無意識に働いているのかもしれません。
嗅覚は原始的な感覚・・・。人間の持つ神秘にまた触れたような気がします。