ここに記載されている話は、私の周りに実際にいた男性の妄想に基づく実話です。
あくまでも彼の妄想なので、そのつもりでお読みください。
彼は普通のサラリーマン。特に派手でもなく、地味でもないごくごく普通の男性。
でも、彼が私達に語った過去は、それはもう大変なぐらいドラマチック。
そんな彼の人生とは・・・。
彼が楽しい大学生活(某T大)を送っていたある日。彼は突然身体からガラスの破片が出てくるという、”奇病”にかかります。
毎日ガラス破片が数個、多いときで数十個出てきます。その痛みたるや筆舌しがたいもの・・・。
困った彼は、病院を何十件も回った挙句、某有名大学病院の紹介でアメリカの病院へ入院します。
アメリカでの治療はとてもつらいものでした。毎日実験動物のような生活を送り、何度目かの手術を経て、ようやく全てのガラス破片が体内から撤去された時、彼は生きていて良かったと心から思ったそうです。
退院が間近にせまったある日、彼の入院している部屋に、アメリカの某有名新聞社(NY●●ズ)の社長が入院してきます。
病気で気弱になっていた某有名新聞社の社長は、彼とすぐに打ち解け、程なく親友のような間柄になりました。
彼の退院が決まった日、社長は彼に言いました。”僕の会社で働かないか?”
彼は日本に残してきた彼女のことを真っ先に考えましたが、自分のキャリアアップのため、社長の申し出を受けます。
新聞社に勤め始めた彼は、世界各国のVIPを相手に厳しい質問を投げかける取材記者として頭角を表します。
日本に戻る気も無く、恋人をアメリカに呼んで、この地に骨をうずめようと決断した瞬間、彼のところに、最愛の彼女が事故にあったという連絡がきます。
彼は急いで日本へ帰国しますが、時既に遅し、彼女は二度と彼に微笑むことはありませんでした。
彼は大学をやめ、再び渡米します。しかしここでも不幸が・・・。
彼を引き抜いてくれた新聞社の社長が病気で亡くなってしまっていたのです。
自分の人生を呪いつつ日本に帰国した彼は、新しい刺激を求め、今度は良家の子女が入ることで有名なK大学に入学します。
そして、また新たなドラマチック人生を送ることとなるのです。 続く・・・。
念を押しますが、これはあくまでも彼の妄想です。
年齢的にも、キャリア的にも、この話には事実相違があるのですが、彼の中ではこれが真実としてプリンティングされているため、何かにつけ、このドラマティックな人生が語られます。
周りの人間の中には、ひどい虚言癖だと激怒する人もいるのですが、明らかに嘘だと分かる嘘は、”ネタ”ということにして笑って聞いてあげればいいと思います。
しいて難点を言えば、本人はこの過去は事実だと信じ込んでいるので、矛盾点を突っ込むと逆切れするというところですが・・・。
まあ、適当に聞き流す分には、彼の妄想癖は個人的にはかなり面白いので、私は飲み会のネタとしてよく使っています。
これ以外にも、まだまだ彼の妄想話はありますので、話すネタに困ったら小出しにしていこうかと思っています。