アロマテラピーで減退した嗅覚は戻るのか。

Writer: Rie nishizaka

これは私が介護施設でボランティアをしていた時の話です。

たまたまアロマのイベントを開催したのがきっかけで、その後週に一度香りの嗅ぎ分けクイズみたいなことをするようになりました。

基本的にお年寄りの方々は、加齢と共に嗅覚が徐々に減退するので、柑橘系などのトップノートの精油にはあまり反応しません。

かなり鼻を近づけてやっと「ああ。ミカンの匂いがする」という人が数人程度。

オレンジでも、グレープフルーツでもレモンでも、みんな一緒。

でも、これが・・・。回数を重ねると嗅ぎわけができるようになってくるのです。

そんなの簡単ジャンと思うかもしれませんが、嗅覚の減退した方の感覚を戻すのは相当な労力がいるのです。

これは私の行ったことなので、医学的立証はできませんが、主観的事実としては面白いと思います。

まず、数人のお年寄りの方達に、柑橘系の香りを順番に確認してもらいます。

初めは、まったく皆さんわかりません。本当に香りがついてるの?・・・そんな程度です。

ここで、ゼラニウムやラベンダーなどの全く違う香りを渡します。しっかり系の香りなのでみなさんすぐに反応します。

印象としては”お花の香りね~”という感じ。

ある程度確認したところで、また柑橘系を渡し、今度はきちんと精油の名前を伝えます。この時名前を伝えるのは柑橘系だけです。

これを毎週1セット1ヶ月ぐらい繰り返します。

初めは柑橘系の香り自体全然認識しませんし、精油の名前も全く覚えません。

4回目ぐらいにようやく”なんだかスッキリした香りがする”という印象をもちました。

こうなったら次の手順。

今度はしっかり系の香りは排除して、柑橘系の香りだけを確認します。

分からなければ、前回の手順を繰り返します。

この作業をまた1ヶ月くらい続けると・・・・・不思議と嗅ぎ分ける力がついてくる。

レモン、グレープフルーツ、オレンジ、この3つがきちんと違うものだと認識できるようになるのです。

そう!アロマで訓練すれば、減退した嗅覚が戻ってくるのです。

そうするとどうなるか・・・嗅覚が鋭敏になり、それとともに他の神経が活性化するため、たくさんお話をするようになります。

もっと言うと目に力が出てくる。興味を持つ対象が増えるため、物事に対して積極的になります。

他の入居者の方ともお話をするようになるため、引きこもりや認知症といったことも予防できるようになります。

嗅覚は原始的な感覚です。

視覚、聴覚などが、理性を支配する大脳新皮質経由なのに対し、嗅覚だけは、大脳古皮質(動物が本来持っている本能を支配する部分)を経由して大脳新 皮質に伝えられます。

匂いは野生の動物が生きていく上での生命線です。匂いから食料を探し、また敵から身を守る。

全ての源は嗅覚にあり!日ごろから嗅覚を鍛えれば、脳神経も活性化され、物忘れや集中力減退も防げるのではないでしょうか。

少なくとも私はそう考えています。


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