昨日はパシフィコ横浜で開かれた「日本老年精神医学会」に行ってきました。
認知症のケア用品を製造してるメーカーとしては、認知症患者の現状はぜひとも知っておかなければならないことかなと。
それにしても…。
人が多かった。
いろんな学会が一斉に開催されているので、まぁ会場が混むこと混むこと。
でも無事聞きたいシンポジウムを聞く事ができました。
特に認知症患者の在宅ケアや訪問医療を行っている診療所の院長先生の話はとても勉強になったなぁ。
認知症になってしまったおばあちゃん、それを受け入れられないおじいちゃん。
おばあちゃんは掃除も料理も出来なくなってしまい、それを不満に思うおじいちゃんの言葉もついついきつくなる。
認知症の治療は本人だけでなく、家族教育という大事なプロセスも含んでいる。
その理事長はそこにアロマテラピーを使っているそうで、それがなかなか良い効果を生みだしているとおっしゃっていました。
掃除や料理は看護師が隣にいて手順を教えてあげる、完成したものを写真にとって本人の自己肯定力を上げてあげる、そしておじいちゃんにはおばあちゃんからアロママッサージのお礼。そしてその逆もしかり。
マッサージのやり方は看護師が教えるそう。
実際におばあちゃんがおじいちゃんの手をマッサージしてあげている写真がスクリーンに映った時、目の奥がジンとしましたよ。
二人ともすごく良い顔をしていたから。
私は今までセラピストが行う患者や家族に対してのアロママッサージしか頭になかったから、目から鱗がおちたようだった。
患者さんと家族間が行うアロママッサージっていう方法もあったんだなと。
自分が認知症になったときにどう過ごすか、そして家族はどう受け入れるか、それをどう周りがサポートするか。
今回のシンポジウムは、私の中の何かを剥がして新しく何かを張り直す、良いきっかけになりました。
私はセラピストの視点で、これから時間をかけてその何かを探していこうと思います。